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【家具屋解説】アンティーク家具がなぜ高いのか教えます!

2024.01.05 (更新 : 2024.02.21)

アンティーク家具 高い

なぜアンティークは高い価格になりやすいのか、疑問に思う方も多くいらっしゃるかと思います。今回はアンティーク家具が高い原因・理由などについて解説していきます。

アンティークの定義

以前の記事にも書いた通り、実は「アンティーク」は「骨董」という意味のあいまいな定義の言葉。そのため「アンティーク家具」はショップによって異なる意味合いで使われていたりします。

通説としては、アメリカが1934年に定めた関税法をもとに「100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品」とされており、「100年」というのがひとつの目安のように言われることが多いです。
しかし、実際には、お店によって「100年以上前に作られた家具」「100年は経過していないけれど古い家具」「古い風合いを持つように加工されている新品の家具」の3種類が入り混じっている状況です。

現在では、だいたい数十年以上前に作られたであろう家具、現在でも使える(あるいは使えるように修理される)家具、デザイン性の良さや珍しさなどで、価値があると判断されるものに対して、「アンティーク家具」という名称を用いることが多くなっています。

また、会社やサイトによっては、
1.昔の技術や素材で作られており、現在では復興が難しいもの
2.大量生産で作られたものではないもの(手作りは価値が高い)
3.現代の技術で作られたものだけれど、古く見えるように加工したもの
を「アンティーク家具」とすることもあります。
ただし、3については「時間経過を経たアンティーク家具」と区別するために、「アンティーク風家具」「アンティークリプロダクション(デザインの版権が切れた後に、それを真似して作った家具)」と呼び分けるやり方をとるのが一般的です。

アンティークが高額になる理由

アンティークがなぜ高くなるのか、という理由をなるべく論理的に説明したいと思います。幾つかの理由があるので項目ごとに説明していきます。

大前提今作っても高い

アンティーク家具は、現代の工場で機械などを使い、集成材など人工的な材料を使用した大量生産の家具と比べると、価格が高いイメージがありますが、そのクオリティーや質感の高さ、重厚感などを考えると、決して高すぎる家具ではないです。アンティーク家具は、前述したとおり、優れた素材・作り・装飾・デザインなどに加えて、骨董的・工芸的価値のある家具です。もし、現代で同じ品質の家具を一から製作するとなると、何倍もの価格になってしまいますし、素材などの制限があって、厳密には再現できない部分もあります。

今では手に入らない家具で、品質も人気も高い家具なので、これだけの値段がついているのでしょう。そして、アンティーク家具は、一度リペアされたものであれば、特別なメンテナンスなしにこれから先も何十年と使い続けられます。まさに、一生ものの家具ですし、次の世代まで使い継ぐこともできます。高い耐久性と家具の持つ価値を考えれば、コスパは抜群です。

1点物だから高い

アンティーク家具 チェア

アンティークに新品はありません。例え、全く同じデザインや形のものが見かったとしても、木目や色、キズの付き方などが11つ全て違っています。世界中探しても同じものが見つからない「一点もの」それがアンティークです。それまで過ごしてきた時間が歴史になって刻み込まれていきます。大切に使っているうちに出来たキズや汚れなどが、年月を経ることで風合いに変化します。それこそが、新しく造られた家具が持てないアンティークだけの魅力です。世界中を探しても、同じものを見つけることが出来ない、とても贅沢な「一点もの」。これこそがアンティーク家具の魅力です。

オーダー家具

1点物だとなぜ高額になるのか?1点物にはメリットがありますが、デメリットもあります。
メリット11つ個性がありスペシャル感がある。デメリット個々に状態が異なるため同じものを簡単に手に入れられない。このメリットは素晴らしいです。個性があるからこそ、持ち主は愛着が強くなると思います。ただし、デメリットの1つ目は深刻な問題です。現代作られている家具であれば、電話やメールで仕入可能です。また、1回のメールで何個でも注文できます。1点物は1点仕入れするのに、個々の状態・出来栄えを確認しなければならない事が多く、これにはとても時間がかかるので、商売上においては大きなデメリットになります。当然ながら、仕入れにかかる時間も「仕事」であり、その人件費がかかりますから。これが1点物だと高くなる理由です。

輸入品だから高い

アンティーク ロココ調 ベッド

ヨーロッパからアンティークを輸入している場合、調達先の渡航費・滞在費・運送費・関税などの経費がかかります。当然ですが、それらの経費は最終的な価格に影響します。
アンティークは1点物なので、基本的には実物を見て選ぶ必要があり、仕入れの度に渡航費・滞在費がかかります。

希少性があるから高い

これも前述した「少ないから高くなる」という理由です。
これは原価に関する問題ではなく、付加価値の問題です。昔の人が思いを込めて作った物、今ではもう作れない物、あの有名な偉人が所持していた物、希少な素材が使われている物、こういった「特別な物を持ちたい」という人のために、量産されてない価値のある品を見つけ出すのは宝探しのような作業です。これには非常に多くの時間がかかっています。
また、「歴史的な価値がある」などの理由もここに包含される理由であり、最もアンティークらしい理由です。

リスクがあるから高い

これは、頻繁に売れない物だから高くなるという事です。売れにくい品物は、当然売れ残る確率も高い訳で、タイトルの「リスク」とは不良在庫リスクです。 
アンティーク品は通常、「趣味雑貨」に属するものが多いと思います。生きていく上では、あってもなくてもいい物で、あくまで趣味で手に入れたい物という意味です。
こういった趣味性の高い物は1種類ごとの売れる確率を見ると、かなり低いです。そのため販売する物の種類数を多くする事で、売れる個数を上げる事ができます。ただし、11個の販売確率が低いという事実は変えられないため、安く販売していると仕入れにかかる経費、販売にかかる経費、破損、不良在庫、などの費用が種類数に比例して大きくなり、全く利益が出ないどころかどんどん損益が増えていきます。

結論として販売価格を高くし、1個を販売したときの利益部分を多くせざる負えなります。
売れないのであれば、逆に安くすればと思う方もいるかもしれません。確かに、それも一つの方法です。ただし、価格は実はそう安くできない事と、趣味性の高い品は多少安くても興味のない人には不要であり、結局のところ行き詰ってしまうのです。

まとめ

このような色々な原因・理由があってアンティーク品は現代品よりも高額になることが多いのです。
業者によってはリーズナブルな所もあるかもしれませんし、高価な所もあるかもしれません。ぜひお好みのアンティーク家具を探してみて下さい。そして当社ではアンティークリプロダクトデザインの家具も製作が可能でございます。納得のいくデザイン、価格でアンティーク家具が見つからない場合はぜひ一度、当社にご相談ください。お好みの1点ものの家具をお作り致します。

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