チェアレールとは?間違いやすいモールディングの種類を解説!
チェアレールとは壁材の繋ぎ目を隠したり、アクセントをつけたりするために、壁の中央部に貼る装飾材のこと 椅子の背もたれが壁面に当たっても壁面が損傷しないようにあらかじめ壁面に横方向に取り付けられる部材です。
今回はチェアレールとモールディングの違いについても解説をしていきたいと思います。
チェアレールとは?
チェアレールは、壁面に取り付けられる木製または金属製の装飾的な飾り帯のことを指します。通常、壁の上部から床までの高さに取り付けられ、椅子や家具の背もたれが壁にぶつからないように保護するためのものです。その名前の由来は、椅子(チェア)が壁に当たることを防ぐ役割を果たすことから来ています。
チェアレールは、装飾的な要素としてだけでなく、壁面を保護する機能的な役割も果たします。壁面を椅子や他の家具の衝撃から守り、傷や汚れを防ぐことができます。また、壁を美しく仕上げるだけでなく、部屋全体の雰囲気やデザインにも一層のアクセントを加えることができます。
腰壁の上下に使用する「チェアレール」
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腰壁(わたりかべ)
腰壁は、壁を水平に分割するための装飾的な箇所を指します。通常、床から天井までの中間あたりの高さに取り付けられます。腰壁は、壁面を視覚的に分割し、部屋全体のデザインにバランスを整えたりアクセントを与えるのに役立ちます。また、壁面を保護する機能も持ちます。腰壁はさまざまな素材で作られ、塗装された木材や装飾的なパネルが一般的です。
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チェアレール
チェアレールは、壁の中央部分に取り付けられ、通常は床から30インチ(約76センチメートル)から36インチ(約91センチメートル)の高さに位置します。その名前は、元々は椅子が壁を傷つけないようにするために使用されたことに由来します。チェアレールは主に装飾的な目的を持ち、壁面を装飾するとともに、部屋のデザインに興味深さを加えます。一般的な素材には木製や金属製のものがありますが、塗装や彫刻されたものなど、さまざまなスタイルがあります。
要するに、腰壁は壁を水平に分割し、床から天井までの中間部分を装飾するのに対して、チェアレールは壁の中央部分に取り付けられ、通常は床から低い位置にあり、椅子が壁を傷つけないようにする目的で用いられた装飾物です。
腰壁内の額縁装飾で使用する「フレーム」
腰壁内の額縁装飾で使用される「フレーム」とは、通常、絵画や写真などのアートワークを収めるたり、ミラー廻りのデコレーションなど装飾的な枠組みを指します。腰壁内の額縁は、壁の装飾として配置され、部屋の雰囲気やテーマに合わせて選ばれたり、組み合わせられたりします。
これらのフレームは、様々な素材で作られており、木製、金属製、プラスチック製などが一般的です。また、フレームのデザインも多様であり、シンプルなものから豪華なものまでさまざまです。特定の時代やスタイルに合わせて選ばれることもあります。腰壁内の額縁は、部屋全体の装飾と調和させるために慎重に選ばれ、配置されることが一般的です。
チェアレールに使用する材質は?
西洋建築等ではもともと彫刻の入った大理石、石膏、無垢の木製などの素材が主流でした。
近年では用途や使用部位に合わせて材質も多様化しています。屋内用では、木材やMDFと呼ばれる繊維板製もおすすめです。また軽量でカットや施工がしやすい、ポリウレタンやポリ塩化ビニール製はDIY用としてもお使いいただけます!
発泡ウレタン材
発泡ウレタン材は、軽量で耐久性があり、加工しやすいため、チェアレールの材料として使用されることがあります。発泡ウレタンは通常、木製のチェアレールよりも手頃な価格で入手でき、さまざまなデザインやスタイルに適用できます。
発泡ウレタン材のチェアレールは、以下のような利点があります。
軽量性
発泡ウレタンは軽量であるため、取り扱いや取り付けが容易です。これは特に大規模なプロジェクトや壁全体にわたる装飾に適しています。
耐久性
発泡ウレタンは通常、耐久性が高く、汚れや湿気にも強いです。これにより、チェアレールが長期間美しく保たれます。
柔軟性と加工しやすさ
発泡ウレタンは柔らかく加工しやすいため、さまざまな形状やデザインに加工することができます。これにより、複雑なデザインのチェアレールを作成することが可能です。
経済性
木製の材料よりも手頃な価格で入手できる場合があります。これは予算に制約のあるプロジェクトや大量生産に適しています。
ただし、発泡ウレタンは耐火性が低いため、火災のリスクがある場所には適さないことがあります。また、一部の人にとっては、その独特の見た目や感触が好ましくない場合があります。そのため、使用環境や好みを考慮して材料を選択することが重要です。
アユース材
アユースは樹高が40m以上にもなるアフリカでも最大クラスのアオギリ科の木材で、オベチェ、ワワ、アバチなど様々な呼び名があります。日本の桐と似た性質で軽く、加工性に優れ、狂いや反りが少なく塗装の仕上がりも綺麗な為、モールディングなどの室内装飾材として使用されています。、家具や建築材料、船舶の内装、楽器製作などに広く使用されています。その特性から、曲線をつくりやすいため、木製の部品やデザイン性の高いアイテムに適しています。
ポリウレタン製
ポリウレタン製のチェアレールは、軽量で耐久性があり、加工しやすい素材です。ポリウレタンは合成樹脂の一種であり、通常は発泡させて使用されます。チェアレールに使用されるポリウレタンは、通常、木製のチェアレールよりも手頃な価格で入手できることがあります。
軽量性
ポリウレタン製のチェアレールは非常に軽量であり、取り扱いや取り付けが容易です。これにより、DIYプロジェクトや大規模なプロジェクトでも、簡単に取り扱うことができます。
耐久性
ポリウレタンは耐久性が高く、汚れや湿気にも強いため、長期間美しく保たれます。また、腐食や変形のリスクも低いです。
柔軟性と加工しやすさ
ポリウレタンは柔軟性があり、加工しやすいため、さまざまなデザインや形状に加工することができます。複雑なデザインや曲線を持つチェアレールを作成するのに適しています。
耐火性
ポリウレタンは一般的に耐火性があり、火災のリスクを低減することができます。これは、家庭や商業施設など、火災のリスクがある場所での使用に適しています。
ポリウレタン製のチェアレールは、その耐久性と柔軟性から、さまざまなインテリアデザインに適しています。また、その手頃な価格も魅力的な要素です。
まとめ:腰壁にモールディングする際はチェアレールとフレームを活かそう!
上質で重厚感のある壁面装飾ができると人気のモールディング。今回はそもそもモールディングとは何か、由来や本来の目的はといった疑問について解説し、廻り縁やチェアレールなどの種類や選び方、実例やアイデアも紹介しました。上質な空間づくりの参考にしてください。
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この記事を書いた人
杉山 瑛一 / ウエストハウス・ギャラリー株式会社 取締役
2010年にインドネシア中部ジャワ州でプリンセス家具、姫系家具、ロココ調家具を製作する自社工場を立上げ、オーダーメイド家具を製作する生産システムを構築。2019年に現地法人 PT.SUGIYAMA KAGU INDONESIAを設立。代表就任と同時に現地で就労ビザを取得。主にオーダー家具とオーダーカーテンの販売、インテリア空間の写真撮影と動画撮影・編集を行う。
美しいインテリアを通して心豊かに、見る人々が幸せな気持ちになれるような写真、動画をインスタグラムに投稿して世の人々と分かち合いを行っている。
使用言語:英語、インドネシア語、日本語