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【家具屋解説】アンティーク家具の見分け方4選

2024.01.27 (更新 : 2024.04.10)

アンティーク家具 見分け方

アンティーク家具と現代作られたアンティーク風家具の見分け方は少し難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。こちらの記事ではアンティーク家具と一般的な家具の見分け方を解説していきます。

見分けるための一般的な家具とアンティーク家具の違い

家具と言っても、いろんな家具があります。この項目ではアンティーク家具と一般的な家具の違いを解説していきます。

1.素材

家具 材料 木材

家具が作られた時代により使われた木の材質が違います。

材質は、オーク材(ナラ)、ウォールナット(クルミ)、マホガニーの3種類が多く使われておりオーク材は茶色のダーク色が多く小ぶりで奥行きが薄く角張った直線的なデザインです。材質の違いは数百年の歴史の中で様々な様式や採れた素材を使い作られたようです。ウォールナット・マホガニーは、赤茶色の繊細で優雅な装飾性のあるデザインが多く、深く赤みがかった色合いは、美しく木目もつんでおり丈夫で オーク材に比べると高級家具が多いようです。

ウォールナット・マホガニーを使った家具は18世紀にイギリスが世界で裕福な国になり、家具の様式も中世の豪華なバロック様式やフランスデザインのロココ様式の影響をうけてミックスしたデザイン、クィーンアン様式のイスが作られています。

アンティーク家具 リプロダクト

イギリスアンティーク家具の黄金時代を迎えた時期で、チッペンデール、ヘップルホワイトなどのデザイナーの登場で、流行にあわせた新しい形の姿を変え家庭にも普及しました。

一般的な家具もアンティーク家具も、無垢板または突き板で家具に加工されます。

無垢板とは、丸太から切り出したままの厚みのある一枚の板のことを言います。

突き板とは、木材を薄くスライスしたものを言います。どちらの家具にも、両方、使われていますが、使い方に対する考え方がアンティーク家具と一般的な家具では、大きく違います。突き板を一般的な家具で使う理由は、コストを削減するため。アンティーク家具で使う場合は木目を模様として使うためです。一般の家具で突き板を使う場合は、無垢板より安価で大量に均一のものが作れるという理由で、ベニヤ板などを使って組んだ板状の芯材に、薄くスライスした突き板を貼り、無垢板のように加工して使います。こうすることで、本物の木の木目を活かしながら、材料費を削減することが出来ます。突き板よりも安価に仕上げるために作られたものがプリント合板です。機械化の発達により、木目を紙に印刷して、まるで木目のように見せることが出来るようになりました。これを突き板の代わりに貼ったものがプリント合板です。木のように見えますが、木ではなく紙なので、突き板よりプリント合板の方が、さらに安価に造れるため、使い捨て感覚の安価な家具に使われていますが、このプリント合板の誕生により、日本では「無垢材=本物の木の家具」「突き板=ニセモノの安価な家具」と言うイメージを持つ方が多いようです。 アンティーク家具が造られた時代には印刷する機械がなかったので、プリント合板の家具はありません。アンティーク家具で突き板が使われる理由は「木目」です。デザインの美しさを考えて造られたアンティーク家具は、美しい木目=デザインと考えられています。ですので、安価に仕上げるために突き板を使っているのではなく、美しい木目をデザインとして使うために突き板を使っています。と言うのも、時々、驚くことに高級木の無垢板の上に、わざわざ突き板を貼って仕上げているアンティーク家具をよく見かけます。現代の家具では見かけることがない、贅沢な使い方なのですが「突き板だからダメな家具」と思ってしまう日本の方にはなかなか伝わらないようです。一般的な家具の突き板は、量がたくさんとれるように丸太をそのまま薄くカットしていくため、木目は「板目」と呼ばれる真っ直ぐな模様になります。ところが、アンティーク家具で使われる突き板の「杢」と呼ばれる美しい部分は、樹木のこぶのような所をスライスすると現れるものなので、一般的な家具のようにカットして大量に採れるものではなく、木を桂剥きのようにカットして、表皮に近い部分だけを使っています。また、いろんな樹種で家具が造られていますが、同じ名前で呼ばれていても、アンティーク家具が造られた時代とは厳密に言うと、樹種が違っているものも多いんです。例えばアンティーク家具で使われているマホガニー材はワシントン条約で伐採が禁止されているので、現在、アンティーク家具で使われていたマホガニー材と同じマホガニー材を使った家具が造られることはありません。今「マホガニー材の家具」と呼ばれているものは、ワシントン条約以降に植林された木を使ったもの、もしくはマホガニーとよく似た色の赤い色をした木材、もしくは、木にマホガニーの色を塗布して似せて造ったもののどれかです。本当の意味で、美しいマホガニー材の家具を手に入れることが出来るのは、まだ伐採を禁止されていない時代に作られたアンティーク家具だけです。他にも、アンティーク家具のオーク材といえば、当時はとても目が詰まったミズナラが使われていましたが、現在は希少なので代替品としてホワイトオークやレッドオークが使われていたり、ローズウッドなどは、現代はもちろん、アンティーク家具としてもめったに見かけることがない木材。そんな高級で美しい杢の木材が使えるのも、アンティーク家具だけなのです。

2.デザイン

一番大きく違うのは見た目「デザイン」です。日本で家具は、機能性や収納力など実用性を重視しますが、ヨーロッパでは、インテリアとして部屋に置いた時、どれくらい美しいか見た目の方が重要です。だから、日本のようにお部屋の大きさや、収納量を考えるのではなく、見た目の美しさを最優先に考えて家具がデザインされています。だから、ヨーロッパの家具はデザインがステキで華やかなのです。例えば一番分かりやすいのが脚」のデザインです。あまり意識してみることがない家具の脚ですが、意識して見てみると、一般的な家具は一度にたくさん作ることを考えてデザインされているので、均一化できる直線的でシンプルなデザインの脚がほとんどです。さらに生活様式が違うこともデザインに大きく影響しています。家の中では靴を履かず畳の上で生活していた日本の家具には脚はありません。和室で使いやすいよう「台輪」と言って台にのっているものが主流。昔、英国から家具が輸入された際は、家具の脚をカットして使われたほどです。それに対して、靴を履いて生活する西洋のアンティーク家具には、昔から使われてきた伝統的なデザインを基に作られた脚のデザインがたくさんあります。いろんな意味が込められた脚のデザインはどれも凝っていてとても優雅です。たかが脚のデザインですが、脚だけ見てもこんな風に違うんだなと思いながら見ると、なかなか楽しいです。脚以外にも、アンティーク家具は手作業で造られているものが多いので、手間と時間をかけて造られた彫や象嵌、杢目などを使って、現代の家具では見ることが出来ないデザインを見つけることが出来ます。

3.作り方

マホガニー家具 手作り

現代、造られる家具は、どんなに「手作り」と言っても、1点だけを作るとコストがかかって高額になってしまうので、ロットを組んで生産されます。
オーダー家具であっても、脚の部分など共有できる部分は、最低でも1020本、安価な大量生産の家具だと何百本から何千本単位でロットを組んで造られることがほとんどです。ロットを組んで一度にたくさんの数を造る現代の家具は、最新の技術を使って機械で作られているため、同じデザインの家具を、一度に大量に手に入れることが出来ます。それに比べてアンティーク家具が造られたのは、まだ機械化が発達していない時代。ほとんどの家具が面倒な作業を、一つ一つ手作業でこなしてきました。特に192030年代に作られた家具は、デザインの完成度が一番高く美しい家具が造られたと言われる時代です。全てがセミオーダーの一点一点が手作りの家具。オーダーする人が自分の好きなデザインを集めて1つの家具をデザインし、その人のためだけに造られた家具です。なので、同じデザインのものを見つけることは難しく、例え、同じデザインの家具が見つかったとしても、手作業で造られているために均一性がなく、全てが一点もの。全く同じものは見つからないので、どんなに気に入っても同じものを手に入れることは出来ません。

4.塗装

アンティーク家具が修復出来る理由の一つが「塗装」です。家具の塗装方法はいろいろありますが、一般的に販売されている家具の塗装は、ウレタン塗装が一番多く、次いでラッカー塗装、オイルフィニッシュ仕上げが使われています。一般的な家具に多いウレタン塗装は、木の表面に化学的なウレタン樹脂を吹き付けて塗膜で覆う塗装です。木の表面に塗膜を作ることで、木が呼吸するのを止めるため、反りや割れがおこりにくく、水や汚れにも強いので取り扱いがラクです。

ウレタン樹脂=プラスチックのようなものなので、長期間使うことで塗膜が傷つき、劣化が起こってきた時に修復は困難なので買い替えをすることを考えなければいけません。アンティーク家具に使われている塗装は、昔から使われてきたシュラックニスと言う自然素材のニスです。自然素材のニスなので、熱や水に弱いのですが、木が持つ本来の風合いが楽しめ、使うごとに自然な色艶が出てくるのが特徴です。

キズや汚れが付いても、何度でも塗装を剥離して修復することが出来るので、100年近く経った家具もピカピカにすることが出来ます。

アンティーク家具の特徴

アンティークインテリアは、古い時代の家具や装飾品を使用して、特定の時代や様式を再現するインテリアデザインスタイルです。以下は、アンティークインテリア(家具)の一般的な特徴です:

アンティークインテリアは、特定の歴史的な時代や様式に基づいています。例えば、ルネサンス、バロック、ルイ16世様式、ヴィクトリア朝時代など、特定の時代のデザインや様式を再現することが一般的です。

古い時代の家具や装飾品は、主に手作業で作られていました。アンティークインテリアでは、これらの手作業の工芸品や伝統的な技術が尊重され、再現されることがあります。

古い時代の家具は一般的に木材で作られており、アンティークインテリアもこれに従います。様々な種類の木材が使用され、その木目や彫刻が特徴的です。

アンティークインテリアの家具は、しばしば細かな彫刻や装飾で飾られています。これらのディテールは、当時の手工芸の精巧さを反映しています。

アンティーク家具は、複雑で美しいデザインが特徴的です。曲線や対称性が強調され、家具全体が統一感を持っています。

古い時代の家具は、通常、暗い木目の色合いや特定の仕上げで仕上げられています。アンティークインテリアでは、このような色や仕上げが再現され、時代特有の雰囲気を作り出します。

家具だけでなく、アンティーク雑貨や装飾品もアンティークインテリアに取り入れられます。時代に特有のアートや飾り物が使われ、統一感を生み出します。

アンティークインテリアは、歴史的な価値や独自の魅力を持つため、そのデザインや素材の選択には注意が払われています。

アンティーク家具の材質

マホガニー 家具

ローズウッド材やマホガニー材、ウォールナット材、オーク材を使った家具は、現代でも造られていますが、アンティーク家具が造られた頃と、呼び名は同じでも、厳密には違う木材です。
ローズウッド材やマホガニー材は、ワシントン条約で取引が制限されているので、現在は手に入れることが出来ません。現在、ローズウッド材、マホガニー材と呼ばれている木材は、ローズウッドに木肌が似ている木や、マホガニーによく似た赤い色の樹木ですが、本来ローズウッドやマホガニーと呼ばれていた木材を使った家具は、ワシントン条約で制限される前に造られたアンティーク家具でしか手に入れることが出来ません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。アンティーク家具は使用されている材料、作り方、塗装方法などその時代、国などにより様々です。当社ではアンティーク家具のデザインをイメージした家具、マホガニー家具を自社工場で設計および製作をしております。

ご興味がある方はぜひお問い合わせください!!

オーダー家具 ロココ調